Marina’s blog

マレーシアの大学で日本語を教えている協力隊のブログです

最後の学期

マレーシアは今週月火祝日のため4連休中です。

 


しばらく離れていましたが、協力隊の任期は残り4ヶ月となり、今週からは協力隊として関わる最後の学期が始まります。

 


自分の話をする前に、マレーシアの大きな動きとして、5月の下院選挙で92歳のマハティール氏率いる野党が勝利し、歴史的な政権交代が起こりました。間違いなく任期中の最大のニュースでしょう。親日派として有名なマハティール首相が勝利したことは、マレーシアの日本との外交が強化されることは予想できるし、さらに、配属先は東方政策の集大成という位置付けで創設された教育施設であるため、関わりは少なからずあるだろうと大学の中でもそんなムードは感じられました。

 


また、今年の初めに遡りますが、配属先の院長が変わっていました。ちゃんとご挨拶できたのは2月後半だったでしょうか。新しい院長は日本での滞在経験があり日本語が話せる方で、日本語や日本の文化を学ぶことの重要性に理解のある方なので、大学内での日本語教育や日本文化深化にも前向きな姿勢をお持ちなのがわかり、希望を感じていました。

 


トップが親日派に変わり、配属先も国も環境がちょっとずつ変わってることを少し実感してきた2018年も、もう9月。

 

 

 

私の話に戻ると、前の学期が終わってからの大まかな流れとしては、6月にハリラヤ(断食明けのお祭り)があり、7月にボランティア総会があり、8月に一時帰国+家族とマレーシアを旅行して、今に至ります。

2ヶ月超の学期休み期間中、たくさん休ませてもらいました。マレーシアは国内だけでも楽しめる場所が本当にたくさんあって、協力隊の任国としては最高だと思います(自慢)

 

遊んでいただけだと怒られてしまうので付け足すと、休みの間も日本語のクラスを行なっていました。

 


もともと前の学期に行う予定だった大学のスタッフさん向けのクラスが後ろ倒しで学期末から始まりました。これは新しい院長の要望で約2年ぶりに復活したクラスなのですが、いろいろと問題がありながらも最終的にはうまくいきました。

初めのうちはスタッフさんが遅れてくる、何かしらの理由で休む、注意しても変わらない、集中力がない、そんな人ばかり。カウンターパートと共に「学生より大人の方が大変ですね」と呆れていたのですが、カウンターパートが辛抱強く接することで、全員ではないですがまじめに受ける人が増え、結果的に残った人たちとは楽しく勉強でき、雰囲気の良いクラスになったと思います。

スタッフさんの日本語力向上はもちろん、時間を守ることや礼儀などの意識も伝わったのではないかと思うし、日本語教師とスタッフさんとの大学内での会話も増え、環境整備の面でも成果があったと思います。

 


他にはマレーシア工科大学が提供する社会人向けの週末の日本語授業の代行したり、個人的に友達に試験対策の勉強を手伝うなど、配属先外で教える機会もありました。こうして休みの間も日本語を教えることに触れながら過ごせたことは、次の学期を始めるにあたって良かったなと思うことです。

 


日本語授業以外で今配属先で動いていることは、日本語・日本文化センターの設立です。配属先には組織的に日本語教育を行うユニットがないことは前も書いた気がしますが、これに関して新しい院長の力と、良いタイミングが訪れたことで、場所としてセンターができることが決まりました。完成すれば、学生に対するヘルプデスクや、文化活動の場として使うことができます。9月後半に開催する大学祭に合わせてオープンできるようにと急ピッチで決まったことなので、まだ心配な部分もありますが、このタイミングで乗っかることができ良かったです。

このセンター設立については、ずっと熱望していたカウンターパートが本当に喜んでいて、センター設立以上に、カウンターパートの努力が報われたこと、それが私は嬉しかったです。

 


スタッフクラスの復活も、日本語・日本文化センター創設も、新しい院長の力(とマハティール首相の影響?)が大きく、やはり政治だなぁと思うこともありますが、こういったタイミングを生かさない手はありません。配属先の日本語教育を盛り上げていくことができる良いチャンスです。

 


同時に思うのは、何かやりたくてもタイミングがかなり左右すること。そして、好機を捕らえるためには、結果に繋がるか分からなくても準備しておくこと。何が好機につながるか分からないのならばあらゆる方向から繋がりを築いておくこと。

うまくいかないことも多いですが、こういったことが今の活動先では必要なことが多い気がします。


なんかちょっと大きい話になりましたが、配属先の日本語教育環境は良い方向には進んでいるはず!もちろん改善できること、やるべきことはまだまだありますが。

泣いても笑っても自分の任期は残り4ヶ月。ここぞというときに力を発揮できるよう準備しつつ、呑気に構えて、今できることをしながら、楽しく過ごせたらと思います。

 


任期終了まで、今学期のことも(また気まぐれになりますが)ちょっとずつ書き残せていけたらと思います!