Week2 / タイピン
2週目はまだ学生が安定せず、学生が帰省から戻ってきたり、別のクラスから移って来たり、逆に移って行ったり、、これが本当に教師泣かせ。
今週からやっと学生が安定するかと思うとホッとします。そのまえに2週目の振り返りを。
日本語1
学部授業の日本語1のクラスでは、日本語の文字についての説明のあと、カタカナの練習に入りました。授業管理者のUTMの先生はひらがなから行なっていますが、私は実験的にカタカナから。理由は4つです。
①まず名前を書けるようになってほしい
②私も早く学生の名前が覚えたい
③カタカナの方が書くのが簡単
④クラスのメンバーが安定してから、より使用頻度の高いひらがなを落ち着いて勉強したい
…ということで学生も納得してくれて始めたのですが、この判断が良くなかった点も。私のクラスから別のクラスに移る学生がおり、カナカナ半分やってひらがなのクラスに行かなければならず、学生にも移動先のクラスの先生にもかわいそうなことをしてしまいました。次の学期の反省点。(そもそも大学のスケジュールと履修の問題さえなければいい話なんだけど)
そしてこの週が初回だったもう1つの水木のクラスも始まりました。こちらは男子学生が多く、なんとなくやんちゃ坊主が多い気がします。
これで日本語1の2クラスがようやくスタートを切りました。文字を教えるのは体力を使いますが、私は結構好きです。2回目のクラスで、学生のノートを見たら、自分で練習や予習してくれてる学生も結構多くて嬉しくなりました。
日本語3
先週は6人だけだったクラスは今週からメンバーが揃ってきました。女の子が3人であとの12人は男の子。今週は「みんなの日本語」17課ですが、用意していった内容が少し難しかったようで(習った語彙をかなり忘れちゃっている…)、やりたいこと以前の問題でひっかかり、あまりうまく行きませんでした。語彙を復習、導入する時間がないので、来週は授業で使う語彙を事前にリストにするなどして対応してみたいと思います。
大学院クラス
今学期の大学院クラスもスタートしました。いつものようにカウンターパートの先生のブリーフィング、そして初回の授業。
今学期のメンバーには、インドネシア、イラン、イラク、アフリカの方もいて、前よりも国際色豊かなのと、おじさん率が高め(とかいって同い年とかだったらどうしよう笑)。毎回面白い人が多い大学院クラスですが、今学期も楽しくなりそうです!
♪タイピン♪
今週末は授業のない金曜日に休暇を取り、旧正月で帰省中の友達を訪ねて、ペラ州はタイピンへ行ってきました。クアラルンプールからはマレーシアの新幹線?ETSという電車で約3時間。タイピンは中華系の多い古都で、大好きな町。3回目の訪問になります。
Bukit Larut
今回の目的1は、Bukit Larutという山を登ること。ここはマレーシア初の高原リゾートで、イギリス統治時代の19世紀に開発されました。
気軽に登れる標高1036m地点まで、舗装された道路をゆっくり歩いて登りました。片道約10キロの道のり。行きは休み休みで3時間半、帰りは軽いジョグも入れて1時間40分くらいで降りてきました。
上に休憩できるカフェがあると信じて、登っていたのですが、なんと!金曜日定休。笑 さすがに3時間以上登り坂を登って疲れていたので、ショックが大きかったですが笑、雨も降りそうだったので少し休憩して早めに降りようということになりました。お水がなかったので、近くのバンガローの従業員っぽいお兄さんに事務所の水を恵んでいただきました。これは本当に助かった。
早朝登りに行く人が多いようで、日が昇ってからは車の行き来がたまにあるものの、ほとんど人を見かけませんでした。車は一般車は通れず、観光客向けのものが出ていますが結構チケットが売り切れるらしい。途中滝などもあり、ハイキングや朝の運動にとてもいい山でした。
目的2は、友達の村で旧正月9日目のお祝いを見ること。8日目の夜が盛り上がるということで、金曜の夜は友達の実家で過ごさせてもらいました。友達の村はKuala Sepetangというタイピンの市内から車で30分ほど海側に行ったところ。
Matan Mangrove Forest
その村の入り口付近には、マタンマングローブ保護区、チャコールファクトリー(木炭工場)があり、そっちも少し見に行きました。知らなかったのですが、このマングローブ園はかなり古くて広く、マレーシアでも歴史の長いマングローブ保護区だそう。
政府の管理下にあり、伐採の量が決められていたり、切った分だけ植えるなど、持続的な森林経営がなされてる点で世界的にも有名なマングローブ保護区。環境教育の観点からも今は注目されるようになってきたようで、日本からの訪問客もいるようです。
かなり広い園内。
マングローブの種が落ちていました。
Charcoal factory
隣の木炭工場では、このマングローブを使ったマングローブ炭で、日本にも輸出されています。昔は日本が経営していて三井と呼ばれていたと友達が言っていたので、戦中に日本人が作った工場のようです。
車を降りた瞬間の燻された香り、この町中がこの香りに包まれていてなんとなく安心する空間でした。
Kampung Sepetangの漁村
そのあとは友達の実家についてから、近所を散策しました。大通りまではマレー系が住むエリアで、そこから道を一本中に入ると中華系の住む漁村が広がっています。ここは海に流れる川の河口付近で、その川を挟んで家が並んでいます。
川には橋がかかって降り、ここをバイクや自転車がブンブン通っていました。
ここの家はかなり古く、ほとんどが昔ながらの木の造り。友達の実家も古く、家はシャワーや水洗トイレなどはなく水桶と和式の厠です。びっくりしたのは、水浴び場の排水口(直径約10センチの穴)から下に黒い動く何かが見えた時。つい水浴びしてる状態のまま、見つめてしまいました。ゴツゴツした肌に固そうな5本の爪。動くと背中?もこつごつしてる。これはあれだ、ワニだ。と思ってあとで聞いたらトカゲだよ。と笑われました。確実にワニサイズのトカゲでした。あー面白かった。
夕飯は近くのシーフード店で、この辺りで取れる海老や貝も食べました。これが、とってもおいしい!
朝から往復20キロのハイキングと色々な散策をしたあとだったので、もう最高でした。
帰ったあとは疲れた体を休めながら、軒先のベンチでゆっくりしました。田舎だと、こういう軒先にベンチとか座る場所があって、そこで何するでもなくぼーっとしてる人が多いのですが、その光景がなんとも言えず好きです。
この頃にはもう夜の準備が始まっていました。
そのあとは川向こうの友達の友達のお家へ。家の奥は川に面している木の板の上で、漁船がありました。
シーフードで満腹だったけど、フカヒレのスープをいただいて、これまたすごく美味しかった。
帰ってから仮眠をとっていると、11時過ぎにはもう花火や爆竹が鳴り出しました。
この辺りは福建にルーツを持つ中国系が多く、旧正月の9日目は、彼らの神様である皇帝神の誕生日。本当の意味での旧正月の始まりだそうで、それを祝う夜、大晦日のような日です。家の前にはサトウキビを両側に立てた祭壇が建てられ、線香が焚かれ、捧げものの食べ物などが置かれていました。
12時を過ぎると、あちこちで爆竹と花火の嵐。手作りの蓮の花の形をした紙の飾りなどを焼いてお祈りしている人もいました。花火と焚き火は綺麗だけど、爆竹の楽しみ方はよく理解できません。
やっている人もうるさそう。笑
そんなこんなで盛り沢山なタイピン滞在でした。Kuala Sepetangのような町がまだまだあるんだなーと思うと、マレーシアは奥深い。そしてやっぱり田舎が好きだし、タイピンもさらに好きになった。良い滞在でした。